AIで地震は予測できるのか?―最新科学と“7月5日予言”ブームの間で考える防災と未来
本記事は防災ニッポン(読売新聞)・Context Newsなど、信頼性の高いニュース記事・公式発表・AI研究者の情報をもとに編集部が独自に要約・解説したものです。
筆者は地震学やAIの専門家ではありません。最終的な判断や避難行動は、必ず公的機関や専門家による最新情報もご確認ください。
- AIによる地震予測の「できること・できないこと」
- “7月5日地震予言”が拡散する現象とAI時代のリテラシー
- 日本と海外のAI地震研究の最新動向
- 実際にAI防災アプリを使った一次体験
- 信頼できる情報を選び取るためのヒント
1. いま、なぜ「地震×AI」が話題なのか
2025年7月5日をめぐる地震予言がSNSやメディアで拡散し、多くの人が不安や関心を抱く状況が続いています。
「7月5日」と検索すれば大量の記事や投稿がヒットし、まるで“何かが起きる”前提で社会が動いているようにも見えます。
一方で、近年はAI(人工知能)による地震予測や地震速報の研究も急速に進化しています。
「AIが地震を予測した」という話題や、実際にAI防災アプリを使っている人も増えてきました。
予言とAI地震研究。両者は何がどう違うのか?
また、“正しい備え”に役立つのはどちらなのか?
この記事では、信頼できる公的情報・最新のAI研究データ、そして一次体験も交えながら、冷静に考察します。
2. “7月5日地震予言”がここまで拡散した理由
今回大きな注目を集めているのが、漫画家・たつき諒氏による「7月5日地震」の予言です。
その内容は、2025年7月5日に日本とフィリピンの間の海底で大規模な地震や噴火が発生し、太平洋沿岸諸国に大津波が押し寄せる、というもの。
信憑性が語られる背景には、たつき氏が過去に「東日本大震災」「新型コロナ流行」などを“夢で予言した”とされる実績もあります。
加えて、ベストセラー本や香港・台湾での話題、現地メディア・風水師による同時期の地震予言も“符合”する形で紹介され、
都市伝説的な盛り上がりを見せています。
SNSでは「何か起こるかも」という空気が拡がり、一部では本気で備蓄や避難場所の確認を始める動きも見られます。
しかし、こうした「予言」情報は出典や信頼性が不明瞭なことが多く、情報の受け手側にも冷静な見極めが求められます。
3. AI地震予測の最前線【日本編】―南海トラフ×AI最新研究
■ 研究・開発が急進する「AI×地震予測」
2025年春、国立研究開発法人・海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、AIとスーパーコンピューターを活用した地震予測システムを開発しました。
従来の「最大20km」だった震源地推定の誤差が、AIによって数kmまで大幅に縮小。
さらに津波の高さや到達時間、揺れの予測精度も向上させることに成功しています。
このシステムは、地質や地盤の違いを反映した独自の3次元モデルと高速AI計算によるもので、緊急地震速報までの時間をほとんど変えず、より正確な情報を届けられるのが特長です。
■ 防災アプリと筆者の体験
筆者も実際に複数の地震速報・防災アプリを利用しています。たとえば、AIが組み込まれた最新アプリでは、ごく小さな地震や余震まで通知が届くことがあり、
「どこで・どれくらい揺れたのか」の把握が格段に速くなりました。
特に家族や友人との防災訓練時には、リアルタイムの情報を受けて瞬時に避難行動を確認できたのが印象的でした。
4. AI地震予測の最前線【海外編】―“当てる”ことは可能か?
■ 世界のAI×地震研究も急加速
海外でも、スタンフォード大学の「QuakeFlow」やMeta社の音声AI「Wav2Vec-2.0」などが、微小な地震の検出や地震波の解析で成果を挙げています。

- QuakeFlow はクラウドAIによって膨大な地震データをリアルタイム解析し、小さな前震も検知。
ギリシャ・サントリーニ島の事例では、通常の手法では見逃す1,500件の微小地震をAIが特定しました。 - Wav2Vec-2.0 は音声認識技術を転用し、地震波の微細な変化も検出できることで注目されています。
参考:AI is shaking up the hidden world of earthquake forecasting – Context News
■ それでも地震の「予知」はできない
科学的には、「いつ・どこで・どれくらい大きな地震が起きるか」を正確に予測することは現時点で不可能 です。
AIによる“予測”とは、あくまで観測データに基づく「傾向分析」や「前兆の発見」であり、ピンポイントな“予言”とは大きく異なります。
5. AI×防災のリアル ―できること・できないことの整理
- AIは小さな揺れや前震の兆候検知、地震波のリアルタイム解析が得意
- その結果、防災アラートや避難行動への“迅速な判断材料”として役立つ
- しかし、「◯月◯日に大地震発生!」のような予知は、現在もどの国・研究機関でもできていません
AIの進化が“自分の命を守る防災力”を高めるのは確かですが、“予言”やデマに振り回されず、根拠ある科学的情報をもとに行動することが大切です。
6. AI時代のデマ・噂・ディープフェイクにも要注意
AI時代は、「本当に信じていい情報なのか」を見極める力がさらに重要になっています。
近年、ディープフェイクによるAI画像・動画犯罪も社会問題になっており、筆者も実際に「ディープフェイク被害・摘発」の記事執筆を通じて、その深刻さを実感しています。
7. まとめ―AIとともに「科学的リテラシー」で防災力を高めよう
2025年7月5日に向けて拡がる予言や噂は、不安を煽るだけでなく、備えや行動につながる契機にもなり得ます。
しかし、本当に自分や家族を守れるのは、根拠あるデータと冷静な判断力です。
AI地震予測や防災アプリなど最新技術の恩恵を受けつつ、デマや偽情報にも流されない“科学的リテラシー”を意識していきましょう。
本記事は防災ニッポン(読売新聞)・Context Newsなど、信頼性の高いニュース記事・公式発表・AI研究者の情報をもとに編集部が独自に要約・解説したものです。
筆者は地震学やAIの専門家ではありません。最終的な判断や避難行動は、必ず公的機関や専門家による最新情報もご確認ください。
この記事を書いた人

AI活用アドバイザー/青山学院大学 経営学部
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